本願寺名宝展22016/10/03

 本願寺の名宝展第二週目。
 元真集と小町集のページがくられた初日です。2階と3階に展示されていますが、今日は本願寺本が展示されている3階にすぐに向かいました。
ミュージアム外観

 図録の写真からはわからない輝きが素晴らしかったです。
 特に唐紙の雲母(キラ)刷りの美しさは、1000以上も前のモノとは思えないほどです。光の当たる加減を変えながら観ていくと、金泥で描かれた模様が見えなくなる時が最も雲母(キラ)が輝いてみえるようです。

 元真集の右下のツボのような葦手模様が描かれているピースには、一面雲母(キラ)板が張られていました。
 その上の茶系の紙には銀の箔が撒かれていますが、上側からみるとライトの色のせいでしょうか、金色にみえました。また印刷を観ていただけでは気がつかなかったことに、箔の少し擦れているものと、擦れていない2種類が撒かれていることに気がつきました。擦れているのは劣化のためかと思っていましたが、その2種類が撒かれれていることで奥行きが感じられました。意図してそのようにしたのか。その点についてはわかりません。
元真集
元真集(図録「浄土心教と本願寺の名宝1」)

 小町集は江戸期に作られたものなので、版木の模様が平安期とはことなります。紙の地の色が茶系の色なのだと思っていましたが、よく見ると素紙のようにも見えます。雁皮紙のような色合いで、紙には輝きがあります。また、布目がついています。見る角度を変えることでいろんなことに気がつきます。
小町集
小町集(図録「浄土心教と本願寺の名宝1」)

 手鏡もページがくられていました。今回は、短冊が多いページでした。うちぐもり(漉き模様)を施された紙を短冊にしたもので、青いうちぐもりの中に、金で山や雲を描いたものがあり、興味深かったです。

 今回の展示は、10/10まで。時間の展示替は10/12から。次回もどんな発見があるか楽しみです。