染紙の技法を読む ― 2016/05/23
「染紙の技法」片野孝志著 総合科学出版(1980年)
一般的に出版されている染色の本は、どうしても布についてのものが多いため、布で使われる媒染剤などそのまま紙にも応用できるのか迷っていたので、図書館で見つけて早速借りました。
植物染について細かく書かれていましたし、ドーサ引き、胡粉染めなどのことも書かれていました。特に唐から伝わった蝋箋紙の作り方についても書かれていて、いつかやってみたいと思いました。しかし唐の蝋箋紙は再現されていないようです。平安時代にあった紙で作り方が途絶えているものが結構あるものだなあと実感します。
私も料紙を作っているわけですが、最良の料紙とは、かなの細い線が、途中で切れることなく、なるべく長く書けるものでなないといけないと書かれていて、今まであまりその点には注意を払ってこなかったなあと反省しています。
料紙を感性させるためには、何度もドーサ引き(膠とミョウバンを溶かした溶液を使う)をしますし、唐紙をするときも胡粉染めした紙に雲母(きら)刷りしますが、胡粉や雲母を溶くのにも膠(にかわ)をつかいます。その膠の濃度が高いと墨の線が途切れるそうで、膠の濃度の加減が難しいなあと思いました。

最近のコメント